ブルーベリー
一つで十分じゃない?
さて、始まり。
「ブルーベリーはいくつほしい?」
「一つ?」
「一つ?それじゃ足りないよ。」
「一パック。」
「ああ、それなら足りるね。てっきり——」
「わかってるわ。でもそんな買い方はできないの。」
「なぜ?」
「できないのよ。」
「それは不公平だと思うよ。」
「なぜ?」
「人には権利があるべきだから。」
彼女はパックを開け、一粒取り出し、彼の手に置いた。
「レジに行って、コンベアベルトに載せて、これを買いたいって言ってきて。」
彼はそれを持って言われた通りにする。
コンベアベルトがそれを飲み込んだ。
ブルーベリーがレジ係の前で飛び散った。
レジ係は彼を睡みつけ、カウンターを拭き、つまようじを使ってコンベアベルトの内側からブルーベリーの果肉を丁寧に取り除いた。
彼はブルーベリー色になった。
ポケットに手を深く突っ込み、五ドルを取り出し、カウンターの上に置いた。
彼はうつむいて立ち去り、シャツについたブルーベリーの染みに気づいた。
「ブルーベリー一粒で十分すぎる、」と彼はため息をついた。
A story by Pemba Umoja